不況続く本屋の儲けの構造〜いまだ起きない業界再編

ということで、今回は実際に本を売っている本屋さんと本を卸している(本の)問屋の儲けの構造について、整理したいと思います。

本屋さんの売っている本は定価販売が決まっているので、大安売りして大量に売りさばくことができません。そのため、粗利で20%くらいの中でがんばってやりくりするわけです。

しかし、売れない本は問屋に返品できるので、大量に本の在庫を抱えるようなことはなく問題となるのは資金負担だけです。問屋も出版社に返品できるため、要は、本屋は棚を貸しているだけということになります。

また、出版社からの直接仕入れる形態もありますが、これは問屋を使う場合より粗利は大きい反面、通常返品できない買い切りになります。なお、問屋の儲けは「八分口銭」といって、本の定価の8%くらいの儲けしかありません。

さらに業界の慣行として、「延べ勘」といって本の仕入れから例えば、「何年後に支払い」等の長いサイトの仕入れが許されています。これは資金繰りの面で大変助かる話ですが、本屋さん自身が支払いを忘れていて、思い出したときは資金繰りがつかなくなっている危険が考えられます。

以上、ご意見・ご指摘等がございましたら、お待ちしております。