有価証券報告書とにらめっこ〜総論、経営戦略分析編

ということで、企業分析の際の一般的な考え方を下記に示します。

まず、F/Sを利用した企業分析のフレームワークにおけるステップは以下の4つ

  • 経営戦略分析
  • 会計分析
  • 財務分析
  • 将来性分析

なお、会計分析と財務分析はどう違うかというと、会計分析はF/S自体を修正する目的の一方、財務分析は比率やキャッシュフローの観点から企業の業績を分析することを目的とします。

1.経営戦略分析
この分析の最終目標は対象企業が「資本コスト以上の資本利益率をあげられるか」を検討することにあります。検討すべき事項は下記の点が挙げられます。

  • 産業選択
  • 競争上のポジショニング
  • 企業戦略

また、経営戦略分析の実施により会計分析において、戦略が想定どおりに会計数値に反映されているか整合性を確かめることができる。
更に、経営戦略分析の実施により財務分析において、分析結果が経営戦略分析の結果と整合していることを確かめることができる。
加えて、経営戦略分析の実施により将来性分析において、業界平均と会社の業績を比較・検討することで、自社の競争力の持続性と追加の投資について予測することが可能になる。

他の分析については、またの機会にします。