初心者のための財務デューデリ実務 1

今回は財務デューデリジェンス(以下、財務DD)業務の現場の作業について、特に対象会社に伺うまでの準備について流れを簡単に紹介します。

1.まず、証券会社等のファイナンシャルアドバイザー(以下、FA)からDDの依頼を受け、こっちからはDDの下準備のための定型的な資料を依頼する。ここでいう定型的な資料とは、会社の定款、組織図、対象期間における決算書を指します。

 スケジュールによって法務や税務等のDDがすでに始まっており、重複して使いそうな資料は紙ファイル、エクセル等データに問わずFAを通してこちらへもどんどん来ます。
ここで、注意しなければならないのが、エクセル等で来た資料の履歴も一覧表にして残しておいたほうがよいということです。

2.このように送られてきた資料を、こちらとしては読込んでいきます。この際に同時に質問事項や追加依頼資料を書き溜めていく作業も並行して行います。

3.また、決算書等を基にBS、PLの期比較表を作成します。
このときに、BS増減を分析、ヒアリングする際にも、PLに影響する分についてはきちんと掘り下げておくことが重要です。

これは非常に細かいことですが、期比較等のエクセルファイルを作るときは、合計欄はエクセル関数に置き換きかえないと、データの一部が抜けてたり、数字が消えていたりしますので注意が必要です。

以上が準備編と言ったところです。

またの機会に現場でのやり取りが書きたいと思います。