懐かしの代行返上〜確定給付企業年金制度について

久々に「代行返上」との言葉を耳にしたため、懐かしに任せて確定給付企業年金制度について記述してみます。

従来、企業年金制度には適格退職年金制度と厚生年金基金制度の二つがありました。

・適格退職年金制度について

簡単に概要を説明すると、国から認められた機関に掛金を払って運用してもらう制度で、従業員へは予め決めてある支給額払います。

適格退職年金制度は平成24年には廃止されることから、他の制度へ移行しなければなりませんでした。そこで、他の制度に移行した場合のメリット・デメリットとして以下の点が挙げられます。

1.確定給付企業年金制度への移行

(メリット)運用次第で掛金が少なくてすむ。

(デメリット)運営や管理が複雑。

2.中小企業退職共済制度への移行

(メリット)事務手続や掛金設定が簡単。

(デメリット)事業主には退職金が払われない。

3.確定拠出企業年金型制度への移行

(メリット)自分の年金資産の把握が容易になる。

(デメリット)従業員へ投資教育や情報提供を行わなければならない。
       運用リスクは従業員が負う。

厚生年金基金制度について

従来の制度から確定給付企業年金制度への移行に伴い、厚生年金基金制度については2〜3年前に「代行返上」が各企業で行われました。

代行返上とは・・・。
従来、掛金のうち、一部を国から預り運用していた。この分を国に返還することを代行返上という。代行返上は積立額ではなく、支給額をベースに返還しなければならないため、企業にとっては大きな負担になった。

確か昔、「なんで国が支給する分を会社が負担しなければならないんだ!!」って怒号が飛び交った時代があったなあ〜。

うんうん、お後がよろしいようで・・・。